イスタンブール(Istanbul)(1) ―旧市街のエネルギー―


今日は旧市街へ行きました.
渋谷から上野です.人人人でエネルギーにあふれています.
実際にはバナナのたたき売りのごとくいろいろな(果物,煙草,喫煙具,宝くじ,切符,あと諸々)屋台の呼び込みの声で一杯です.それに輪をかけて車の排気ガスのすごいこと.

ここで「チャイ」というと普通の紅茶が出てきます.ただし,ガラスのコップでホットで,砂糖も付きますが.もちろんいろいろなバリエーションはあります.
トルココーヒは例の粉を混ぜたまま出てきて上澄みを飲む通称「泥コーヒ」(←大阪万博のトルコパビリオンで初めて口にしました)ですが,これはエスプレッソよりもおいしい.

イスタンブールは,オリエント急行の終点で,ヨーロッパとアジアの文化が混合しています.
ボスフェラス海峡という海を隔てて新市街(渋谷)と旧市街(新宿)とさらにはアジアサイドと3部分から成立しています.
チャイもホテルでは「イギリスの純粋紅茶」ですが,街のカフェで飲むとアジアくさい味やにおいがします.

旧市街のエネルギーはすごい.
道が狭いので中国よりもすごい.道路は車と人で隙間があらへん.
車のクラクションや怒鳴り声はしょっちゅうです.それに店や屋台の呼び込みの声,コーランのお経,音も添付したら良かったかな.
で,空気は悪いですが,空が突き抜けているので,そんなに気にはならへん.

トラム(市電)やメトロ(地下鉄)もありますが,バスが主です.
バスに乗ると町の様子や雰囲気が分かるので乗りましたが,路線図なんてものが無く200くらいの系統と拠点での十近い乗り場で,1台のバスを捕まえるのに,小1時間はかかります.
同じ系統番号で公営(京都市バス)と民営(京都バス)が共存して走っているのも混乱に輪をかける.料金の徴収方法が異なりますから.前者は運転手だけのワンマンカー,後者は切符売り(車掌?)が付いたツーマンカー(←逆かも)だからです.

バスと人とはほぼ対等で勝負しています.バスは入り口を開けたまま走り出し「乗れるなら乗ってみろ」と勝負し,それに乗客が応えます.おばさんが走っているバスの前に飛び出して無理矢理バスを止めて何気なしに乗ってきます.
まあ,車と人はトルコでは闘牛みたいなものです.お互いにめがけて走るし,きわどくひらりとかわす.老若男女がラグビーでいう「サイドステップ」を駆使します.なんか,バスまでサイドステップを切っているような気がします.それも相当な速度で.

トルコはイスラム教(回教)なので,1日5回,モスリム(こちらでは「ジャミイ」)と呼ぶ寺院等で祈りを捧げます.朝は5時過ぎが第1番目です.コーランというお経を唱えます.大音量マイクで町中にコーランがあふれます.最初は犬の遠吠えかと思った.
数珠(仏教の数珠と似ている)も常に持ち歩いています.
そう,犬よりも圧倒的に猫(それも野良)が多い.寺院(ジャミイ)は猫と鳩で,ぜん息持ちならゴホゴホです.

坂には閉口します.見通しが立たないので,地図(のような2次元図)は役に立ちません.
それに道はでこぼこレンガだし,目標を確かめているとつまずきます.

女性はスカーフをしている人(どうも地方から来ている人≒上野へ出てきている東北の人)も結構いるし,トルコ人は外人からみた日本人と一緒で,顔の区別がつかん.
目のすぐ上に濃い眉毛があり,黒髪.

少年が「靴磨き」を強制的に声かけるのは,ボクも知らない日本の戦後の光景でしょうか?
でも子供は人なつこいです.


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