イスタンブール(Istanbul)(4) ―ボスフェラス海峡クルージング―


Istanbulをヨーロッパ側とアジア側とに縦断するのは狭い(橋が架かるくらい,幅2Km程度)ボスフェラス海峡を地中海への出口である南のマルマラ海から北は黒海近くまでを船でクルージング(片道2時間近く,昼飯別,往復で1日仕事)してきました.
片道20Kmで所々に寄港しながらのんびりとした(川下りならぬ)海下り/上りです.

乗ってすぐにジュースを持ってきたので,サービスかなと手を出したら,後でしっかりと請求が来ました.当たり前ですよね,トルコにはあんまり「サービス」という概念がないのだから.
その他にもいろいろなものを船旅中に売りつけに来ます.絵はがき,ガイドブック,チャイ,トルココーヒ,Tシャツなどなど.弁当はありません.
これは街頭でも同じです.独特の呼び声(多分,「100円,100円」とか「安いよ安いよ」とか言っているのでしょう)で誰彼となく呼び込みます.

船中はヨーロッパ(それも東かな?)人とトルコ人の観光客が多いのですが,喫煙者が多いので閉口しました.赤ん坊をあやしながら煙草を吸っているのですから.
赤ちゃんの顔と泣き声は万国共通語です.特に黒髪なので目鼻立ちがぱっちりした日本人の赤ん坊みたいです.

クルージングも最初はモスクなどがあり,写真撮影などで場所の取り合いと騒がしいのですが,そのうちナンにもなくなると皆おとなしくなります.
新婚旅行者が結構居て,東洋人以外の彼らは誰はばかることなく「ブチュー」でこれにもまいりました.「おまえら何しに船に乗っとるんじゃ」.

船で両岸を見るとよく分かりますが,Istanbulは大小様々な丘(せいぜい200〜300m高)からなっています.
日本では里山や丘には木が生(は)えているだけですが,ここの丘には家が生えています.石やレンガで造った家の丘を想像して下さい.丘の上まで家です.(写真:家が生えた丘)
北の方へ行くと木による丘が散在するようになり,そこだけ切り取ると日本でも見慣れた風景に近くなります.

この海峡は黒海沿岸諸国から地中海へのアクセス口になるので大小様々な貨物船が頻繁に行き交います.ここではトルコ国旗を掲げていますので船籍は不明です.
狭い海峡なので,観光船よりも貨物船優先で,しばしば待避のために我々の観光船は岸に寄って停船です.

北の終点では3時間ありますが,ナンにもない(客引きだけはいるけれど)ところなので,テラスハウスで昼食を取って時間つぶしです.魚の丸あげ,イカの天ぷら,貝の串焼きなど,シーフードですが,あんまりおいしくない.
北の端ですぐ(といってもまだ6Kmありますが)に黒海で,ここらあたりに来るとかなり気温が低くなる(ような気がしただけで,今日は全般的に寒かったみたい,12度くらいか).


前に戻る!