セビリア(Sevilla) ―陸路でアンダルシア(Andalucia)州都へ――


Cordoba(以下Cor)からは,事前に調達しておいた貸し切りのtaxi(日本語では「ハイヤー」か)で,途中のCarmonaという田舎にある古城(アルカサル)を改装した宿泊施設付き展望所(parador)で休憩を入れつつ,Andalucia(アンダルシア)州の州都Sevilla(セビリア,セビーリャ;以下Sev)へ3時間のdriveです.

Sevへのdriveでの車窓は,renfeでのBCN→Corと変わらず,ほぼ地平線が横へ移動して,目線から半分以上の上は層雲以外は澄んだ青空です.また,日本での限られた空間の青空に浮かぶ層雲とは違い,Spain平野で見る綿雲は日本よりも一回り大きくて,地平線まで広い青空の中では,縦にも横にも立体感が半端ではありません.
地平線までは,麦やオレンジ,オリーブ(せいぜい人の2〜3倍)といった低背木で埋められており,上半分は青空色と白色(雲),下半分はみどりとレンガ色(土)のクレパスだけで作った(とても難しい)ジグゾーパズルのようです.
青空や白雲が目線よりも低い所まで降りてきていて,天空せいぜい90度以内しかそれらの見えない日本に比して,Spainの空間の広大さに圧倒されます.
日本では「恵みの雨」と言いますが,こちらは「恵みの太陽」ですか.

Sevはアンダルシア州の州都(プロサッカーは,文字通りの"Sevilla")で,Corよりは格段に都会で,新旧市街を隔てているのは,グアダルキビル(←絶対にspellは覚えられへん)川です.Sevは,'92に万博をやっているので,その形骸があちこちに残っています.
石畳の街路を自動車,トラム,歩行者に混じって,観光用の馬車が行き来します.(写真:馬車とトラム) 馬車にもナンバープレートがあって,基本的に,車扱い.原則,追い越し禁止ですので,馬車が一車線を占有すると,その後についた車はのろのろと運転で行きます.とてもユーモラスですが,誰もそれを珍しげに見たりはしていません.ドウドウお馬さんが通る,と日本と同じ時間の何分かが,ここSevでは,ゆったりと過ぎ,世知辛さが皆無です.
こうして,tourでない旅先のprivateな時間はゆったりとして,生き返るのかなあ.

SevでのHotelは,旧宮殿(一部は建て直し)のSev一の老舗(歴史上の人名がHotel名で「アルフォンソ13世」と言う)です.旧式の手動操作のエレベータ(←京都にも四条大橋たもとの老舗北京料理館にあります)が時代を感じさせてくれます.

アカン,食事が1日に2回になってしもうた.だいたい,Spain人は,5回/日で,昼食(13〜15時)がメイン.restaurantはlunch(Spain語では異なる)時間の後16〜20時(シエスタ)は休みが多い.で,restaurantのdinnerは午後8時〜が多くて,早寝のボクはとうに寝る時間でパスするしかない.
旅先の外食でのlunchがdinner並みの重い料理になってしまい,それもスタータのサラダだけで,日本でのメインの2倍位はあるので.... Spain人は,日本での出てきたdish(皿)を完食する主義ではないんですね.複数人ならshareして,それも突っつく程度,ボクは,スタータを完食して,mainを前にしてばてています.2回/日で十分や.
野菜(サラダ)で,日本ではあんまり出てこないのは,オリーブ豆で,こちらでは野菜の主役です.堅い種を出さねばならず,あんなものが野菜のmainとは,日本の(納)豆をはじめとするお豆さんが恋しいよー.

そうシエスタ(昼休み)と言えば,商店(shop)も夕方休むことが多い.観光客用とかは別にして.日曜は,商店は皆休みです.安息日なんですね,キリスト教では.

郊外の畑は,オリーブ,ブドウ(ワイン用),オレンジ,麦(らしい?)で区切られた土地を何年かごとに回して使っているようです.
庶民は,カトリック教なので,friday(金曜)は肉(魚以外)は食わないようです.もちろん客商売のrestaurantではまったく無視ですが.
肉は豚(イベリコ豚です)が主で,ハムやソーセージも豊富です.後,牛はミンチが多い,兎や鶏(ウズラを含む)も食べます.魚は,サーモン,鱈,エビ,ムール貝,ホタテ,タコ,イカなど,日本人と余り変わらず.ただ,味付けは塩辛くて大まかです.
う〜ん,醤油は偉大だ.ボクの醤油断ちも2週間はきつすぎる.納豆をくれい.


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